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院長コラム

Vol.91 徳洲会グループの選挙違反について その2

 10月8日に徳洲会の東京本部で、鈴木副理事長他3名による記者会見が行われました。冒頭、深々と頭を下げ、今回のことで各方面に迷惑をかけたことを謝罪し、徳田理事長のメッセージを読み上げました。その内容は、今回の責任を取り理事長を退任するという内容でした。

 残念ながらこの会見は、前回我々が求めた説明責任を全く果たしていません。まず、選挙違反に関しては当局の捜査を見守るとだけ述べ、否定も肯定もしていません。謝罪はあくまでも「おさわがせしたこと」に対してなされています。今後の選挙との関わりには全く触れず、ファミリー企業とは無関係なのでコメントする立場にないという態度でした。

 さらに、鈴木副理事長は自らの選挙との関わりを否定したばかりではなく、職員に報酬が支払われていたことは新聞で知ったとさえ言いました。自分は医者であり、専門は病院経営であるとのことです。鹿児島の選挙事務所に彼がいただけなく、選挙活動の指示を出していたことは多くの目撃者がいます。また、私のような末端の院長でさえ知っている職員報酬の支払いを、もし彼が知らなかったというのであれば、病院経営者として全く無能であることになります。彼の発言は虚偽であると私は確信します。

 徳田理事長の退任を受けて近日中に理事会が行われます。幹部の理事たちは、鈴木副理事長を新理事長にすることを全会一致で承認するよう多数派工作を進めています。さらに徳田理事長が理事にとどまるという噂もあります。つまりこれは現体制を変えないということです。言ってみれば、本の表紙と裏表紙を入れ替えるだけの作業です。この期に及んでこのような愚かな行動をすることには、怒りよりも悲しみを感じます。私も理事会へ出席します。そこで主張することは以下のことです。

・公職選挙法違反については、潔く非を認めた上で、上層部が自ら責任を負うこと
・今後、あらゆる組織的な選挙活動を行わないこと
・ファミリー企業との関係を断つこと
・徳田毅衆議院議員に議員辞職を勧告すること
・以上のことをした後、新体制をつくり上げること

 私の意見は少数派かもしれませんが、徳洲会が再生するためには必要不可欠なものであると信じます。我々は本業の「医療」で過ちを犯したわけではありません。徳洲会を存続させることが、私の行動の目的ではありません。徳洲会を存続させることが、これまで私達が行ってきた医療を続けるための手段だからです。徳洲会の最大の財産は、最新の医療機器でも、神の手を持つ医者でもなく、多くの名もない真面目な職員なのです。

院長 笹壁弘嗣

平成25年10月15日(火)

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